株式会社 石沢（本店：福島県二本松市）
代表取締役社長　石澤　孝　氏

JMGインタビューの第17回は、福島県二本松市で時計と宝飾品の専門店を営む「リュクレ石沢」。代表の石澤孝氏にお話を伺いました。街の人口減少に悩みながらも「この街になくてはならない店」として、１世紀以上地域に愛されてきた強みについてお伝えします。
（取材・文：嵯峨紀子）

地域の人々の豊かな時間を紡いで100年

リュクレ石沢は歴史ある城下町、二本松で100年以上愛され続ける宝飾店です。店名の「リュクレ（Luxcrer）」とは、フランス語の「Luxe」と「crer」をつないだ造語で「豊かさを創造する」という意味が込められています。

長らく二本松駅前商店街の30坪の店舗で営業していましたが、20年前の駅前再開発をきっかけに準郊外に移転し、約100坪のゆったりしたスペースとなりました。売り場はジュエリー、時計、メガネ・補聴器がそれぞれに専門性の高いコーナーに分けられています。お客様が気軽に来店できるよう、バッグなどの小物やウェアなども取りそろえ、親しみやすい店づくりを心がけているとのことです。

4代目につなぐ「誠実」の心

リュクレ石沢のモットーは「誠実」だといいます。とても普遍的でスタンダードなモットーかもしれませんが、これを100年以上にわたって貫くのはやはり、真に誠実な人間が代々受け継がなければできないことです。言うは易し、行うは難しの象徴のような言葉です。当店はちょうど４代目にバトンタッチするところですが、お客様も「おじいちゃんおばあちゃんのころから」という方がたくさんいらっしゃるとのこと。100年を越えて店が存続できていることは、信頼のつながりを大切にしてきたからこそ。顧客から「この街に必要な店」と感じてもらえる店づくりを、スタッフとともに作り上げてきました。

創業100年を超える「リュクレ石沢」は昔から地域密着の時宝店として愛されてきました。

リアル＆ウェブで人口減少に布石を打つ

人口減少の進む地方都市にあってどのように生き残るかは、日本全国共通の課題です。地域での存在を盤石にしつつ、ECサイトの充実など地域以外の顧客を開拓することに取り組みつつ、Webの情報発信とチラシやDMなどリアル媒体の両方が必要と感じているとのこと。中でも重要な課題は新規客づくり。Webでの発信と同じく大切にしているのがファン客づくりです。お店のファンになってくれたお客さまから奨めていただけるのは、お店にとっての最強の武器だとおっしゃいます。世間では生成ＡＩなどデジタル化に注目が集まっていますが、店頭での接客でお客さまとのつながりをつくることをますます大切にしたいとのことです。

リュクレ石沢 メガネコーナー

リュクレ石沢 時計コーナー

リュクレ石沢 ブライダルサロン

JMGに期待するのは「場」の創造

JMGでは目新しい販促企画や商品の紹介がありがたいと思ってくださっているそうで、それらを通じた新しい取引先とのご縁からの広がりも、とてもプラスになるとのことです。IT関連の知識をはじめ、他の会員との例会での情報交換などは、楽しい刺激と気づきに満ちているとのことで、これからも販促企画や商品紹介など、個々の店では入手する機会が少ない情報をどんどん紹介してほしいというご要望をいただきました。コロナ以降、同業の店が勉強やミーティングなどでつながる機会が少なくなっているので、そうした場を設ける組織としても磨きをかけてほしいとのお言葉も頂戴し、JMGとしても感謝と励みをいただきました。

株式会社石沢

代表者：石澤　孝 氏
創業：1916年
〒964-0906 福島県二本松市若宮2-154-15
TEL. 0243-23-0431
事業内容：ジュエリーの販売・修理・リフォームと時計の販売・修理
HP：https://ishizawa-it.co.jp/

JMGは宝飾小売業のマーケティング実践研究会です

（株）PR現代が主催する「JMG（ジュエラーズ・マインドグループ）」は花島路和氏（ジュエリーハナジマ代表）を会長に、48社が加盟する宝飾小売業のマーケティング実践研究会です。一商圏１社（市区村ごと）が加盟でき、隔月での定例勉強会や情報交流、個別相談、WEBや販促物などの会員割引制作などを行なっています。詳しくは、JMGのホームページ をご覧のうえ、どうぞお気兼ねなくお問い合わせください。

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