こんにちは、PR現代の三澤です。
今回は、
「売ってくれるけど、困る社員。社長として、どう向き合うべきか?」
について書いていきたいと思います。
先日、お取引先のとあるお店を訪ねたときのこと。
売る力のあるスタッフがいました。
接客もうまく、売上にも貢献している。
でも──
• 社内では否定的な言動が多く
• 何かあると人のせいにしがち
• 会社の方針にも反発的
社長は苦笑いしながらこう言っていました。
「言うこと聞かないけど、売ってくれるからね……」
■ こういう社員、いませんか?
中小企業の現場では、よくある話です。
「売るから強く言えない」
「実績があるから扱いづらい」
「いなくなったら困る」
その気持ち、よくわかります。
でも、見て見ぬふりをしていたら、
• 社内の空気が乱れる
• 他の社員のやる気が下がる
• 優秀な人材が離れていく
そんな“静かな崩壊”が起きることもあります。
■ 実は、“評価の基準”がなかっただけかもしれない
こうしたケースで共通しているのは、
社員をどう評価するかの基準が、実は曖昧だったということ。
• 売っている=正義
• 昔の実績=今もすごい
そんな“なんとなく”の評価が続いてきた結果、
現実を直視できなくなっていることも少なくありません。
しかも──
その“売ってる社員”の数字も、実はじわじわと下がってきている。
でも誰も何も言えない。
空気で許され、周囲が気を遣う。
この構造そのものが、会社の弱さを生んでしまうのです。
■ 向き合ったからこそ、好転した例もある
あるクライアントでは、まさにそうした社員がいました。
社長は「最悪、辞めても仕方ない」と覚悟を決め、真正面から話し合いに臨みました。
一時的にギクシャクはしたものの、
最終的にはその社員が少しずつ態度を変え、
今ではチームの中核として周囲と協力する存在に変化しています。
腹をくくって向き合うことが、結果的に関係を良くした例もあるのです。
■ 「お客様は店についていた」こともある
もう一つ、よく聞くのがこういう言葉。
「◯◯さん目当てで来ているお客様が多いから、辞められたら困る」
でも実際にそのスタッフが辞めたあと、
お客様は案外、別のスタッフと関係を築いて継続して来店してくれている──
そんなケースも少なくありません。
つまり、“お客様は人についている”という思い込みが、過剰な依存を生んでいただけかもしれないのです。
■ 私も正解はわかりません
こうした悩み、これまで多くの経営者から相談を受けてきました。
でも正直に言えば──
私自身にも「これが正解だ」と言える明確な答えはありません。
組織には過去があり、人間関係があり、感情があります。
一つのルールでは割り切れない複雑さがあるのが現実です。
だからこそ私は、「正解を探す」のではなく、「自社としてどう在りたいか」を考えることが大切なのだと思っています。
■ AIに相談してみるのも、ひとつの手
ちなみに最近、私はAIにこうした相談をしてみることもあります。
ちょっと不思議に感じるかもしれませんが──
AIは人を否定せず、善いところを拾いながら、前向きに整理してくれる、
自分の中にある答えを引き出してくれるような感覚があります。
社長業って、判断も責任もすべて自分。
孤独になりがちだからこそ、一緒に考えてくれる“対話の相手”がいるというのは、とてもありがたいことです。
■ 最後に、皆様へお尋ねします
売ってくれるけど、困る社員。
皆さんの会社では、どうされていますか?
• 腹をくくって伝える
• 少し距離を置いて様子を見る
• 徐々に役割を変えていく
どの方法も、ひとつの選択肢です。
ただし、「何となく放置する」だけは、あとあと会社の未来に響いてくる。
私はそう思います。
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