ゼネラル真珠(株)EC成長の鍵とは? ~これまでの10年とこれからの10年~

こんにちは、PR現代の下島です。
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

10月27日(水)〜29日(金)の3日間、第9回国際宝飾展【秋】(秋のIJT2021・主催:RX JAPAN株式会社)がパシフィコ横浜で開催されました。

初日、10月27日に行われた特別セミナーでは、2020年東日本ジュエリーショップ大賞を受賞したゼネラル真珠(株)の講演が行われました。

今回はこの講演内容についてのレポートです。

同社は、月5万円の運用資金から始まり、今年10周年を迎えました。最小限の先行投資で段階的な成長を続けた戦略とは。そしてこれからのジュエリーECの未来に何を見て、どう動くのか? たいへん興味深い講演でした。

2021.10.27(水)

ゼネラル真珠(株)EC成長の鍵とは? ~これまでの10年とこれからの10年~

講師は兄弟で同社を経営するお二人です。

ゼネラル真珠(株)代表取締役 井口己征 (きせい)氏
会社経営を学ぶため18歳でITベンチャーに入り社長の鞄持ちからキャリアをスタート。その後WEB開発会社を立ち上げ、デザイン・プログラミング・マーケティング等のWEBビジネスに関わるあらゆる分野をフルスタックでこなす。
兄と共に家業を継ぎEC事業を立ち上げ現在に至る。ご兄弟の弟。

ゼネラル真珠(株)代表取締役 井口孔仁(こうじん) 氏
アメリカ合衆国のハワイ州・ニューヨーク州にて、経営学・ファッションデザインを学び、2011年に入社。
入社後に立ち上げた直販小売事業において販売戦略を担当する。
日本真珠輸出加工協同組合・東京真珠加工卸協同組合にて理事を兼任し、特選真珠SUPEARL・GRANPEARL認定事業のブランディングに携わる。ご兄弟の兄。

ここからは私が感じたそのポイントを紹介します。

真珠販売をEC&店舗で展開するゼネラル真珠

大卸の真珠ショップ販売というコンセプトで小売りを強化。ECを中心に自社サイト、楽天サイトを展開。御徒町に自社店舗ももっています。

当日紹介された同社の概要です。

主力商品:アコヤ真珠ネックレス

ウェブの平均単価:9万円

来店での平均単価::18万円

ウェブサイトのアクセス数:月間30〜50万PV

商品点数:400〜500点

販売最高価格:400万円

当日の講演内容から、私が印象に残った同社のEC成長のポイントは次の5つです。

1:商品は絞り込んだ方がいい

10年前、すでに500点ほど商品を掲載し、月商200〜300万円という、ようやく軌道に乗り出した頃にサーバーがダウンしたトラブルが発生。

しかしこれを2-3日で復旧させようと奮闘。あこや真珠のネックレス(7.5〜8.5mm) 39,800円から198,000円の商品を約30-40点掲載したそうです。不幸中の幸いか売り上げが1.5〜2倍に上がったそうです。「絞り込んで、売れてから増やした方がいい」と語られていました。

その後も「掲載商品を増やしては減らす」を繰り返し、売り上げは増えているそうです。

2:環境を整えるより、広告に費用をかけよう。何より集客が大事

販売価格2万円以上の単価のものは実際に見てもらえる場を設けた方がいい!というのがこれまで経験したきた中での確たる実感と語ります。ウェブサイトの中身や体裁を整えるよりもまず広告で集客をすることが大切。ただし「リピート性のない商品をアフェリエイト広告やインフルエンサーマーケは意味ないと思う」。「SNS(mixi)で売ろうとしたが、マスにはならなかった。

3:ECとリアル店舗を融合させる

ウェブから実店舗への誘導が大事だと思い、仮説と検証を繰り返し今に至っている。

最初は、実店舗ではなくオフィスの一角からはじめた。汚い雑居ビルだったので、帰るお客様もいたが「ECとリアル店舗を融合はやってみる価値はあった」。週末には2−3組同時に来客する。土日で200万円(1日4時間)で売れるようになった。

ウェブサイトには、コンバージョン機能をしっかり用意することが大切。

4:写真は自然さを大切に。撮影には凝らない

撮影はリアルさを追い求め機材には凝らない。自然な環境の空気感を大切にしている。それが信頼、安心につながる。機材はむしろ初期の方が良い。当時100万円くらいかけたが、撮影は事務机の上。オフィス用のデスクライトを付け、バック紙の上にネックレスを置いて撮影している。

5:経営陣がウェブ担当責任者をすること!

決裁権を握る人がWEBの動きについていくこと! これを強調されていました。「EC成功のためには、会社の事を十分に理解した人が不可欠。スピードの速い判断が求められるので、その時その会社にとって的確な判断を素早く下さなければならない。ウェブ広告会社、制作会社、運用代行会社に任せていては成果は出ない」。

感想

「EC機能だけの問題の改善だけでは成果が出ず、営業戦略、経営戦略と連携していなければならない。統一・連携された構想と実務能力、何に投資するかの決裁権をもつ人が上に立たなければ勝てない」という考えはまさに専門店マーケティングの重要なポイントと思いました。

当たり前のようですが実は本当にこれ重要です。当社がクライアントのウェブ成果を出すにあたっても経験上とても重要だと認識しています。

そして「ECで稼げたらいいねというような誤解があるが、ECは不労所得ではない。ECをやるならECで食っていくという覚悟がないと成果はでない!」と話していました。「ECは楽ではない! 実店舗があるならまず店に力を入れたほうがいい」これも同感しました。

あらためて納得することがとても多い講演でした。ウェブ事業についてかなり踏み込んだ講演内容に参加者も熱心に受講していた様子でした。

 

 

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