宝飾専門店の経営者が集うマーケティング実践研究会「JMG(ジュエラーズ・マインド・グループ)」は、2025年6月11日(水)、ジュエリーリフォーム徹底研究!をテーマに「6月度定例研究会」をリアル&オンラインの併用開催で実施しました。
JMGメンバーである(株)エクミスおよび同社が小売展開するジュエリーリフォーム専門店「イーエックス」の協力のもと、最近のジュエリーリフォームニーズをとらえたさまざまな具体施策や接客ノウハウの共有を行いました。
【会長挨拶】ラボグロウンダイヤとAI・WEB活用について
JMG会長(有)花路「ジュエリーハナジマ」代表 花島路和
W&J(時計美術宝飾新聞)の藤井編集長に、先日、PR現代 下島社長と共にお会いしてきました。藤井編長のお話では、これからのラボグロウンダイヤモンド(LGD)の扱いについてはお店の哲学次第ということで一致しました。ただし、LGDに対してZ世代を中心に好感をもっている人が多く、ジュエリービジネスに積極的に挑戦している方々もいるため、ジュエリー、アクセサリーマーケットの裾野を広げたり、大粒ダイヤの購入意欲のある方に対しては今後も注目に値すると考えます。しかし、LGDには混入の問題や、一度LGDを購入されたお客様が今後、天然ダイヤへ興味がお戻りになるかなどいくつもの懸念点も存在します。慎重な取り扱いが必要と感じます。
次に、ネットを活用していて実感することは、お客様はどこからでも来てくださること。近くには良い店がないからと遠方からお見えになる方が意外に多く、お近くにもよいお店ございますよと教えて差し上げることもしばしばです。自店の価値を再点検し、情報を発信し、選ばれるお店になること。そしてさらにその魅力を引き出す取り組みが必要な時が来ていると痛感します。お店のその魅力を伝えるためにも経営のさらなる合理化推進のためにもWEBとAIの活用はますます重要となっています。我々ももっと研究しましょう。
【メイン講演】『ジュエリーリフォーム最前線!─“もったいない”を価値に変えるエクミスの挑戦─』
(株)エクミス専務取締役 井上 徹 氏
現代はバブル期にジュエリーを活発に購入していた層が、リ・ジュエリー期に入るジュエリー大相続時代が到来しています。ジュエリーリフォームの潜在需要は30兆円を超えるといわれ、生前整理や生前継承、相続・終活に伴う買い取り需要やリフォーム需要が激増していることを肌で感じています。このような時代背景を踏まえて今回は、全国の小売店の皆さまにリフォームビジネスのメリットをお伝えします。
💡集客編
ジュエリーをリフォームできることを知らないお客さまがほとんどですから、「リフォームしたい人」を探すのではなく、「使っていないジュエリーを持っている」消費者をターゲットとするのが大切と考えます。実はこれだけでリフォーム客の裾野は大きく広がります。あとは目の前のお客さまのリフォームに対する不安を取り除くことで、商談は自然にまとまります。心がけるべきことは徹底したヒアリングと、手持ちのジュエリーはできるだけたくさん持ってきてもらうこと。もう一つのポイントは、修理客のメリットを最大限活かすことです。修理依頼をするということは信頼が前提となりますし、修理の依頼を受けるときは会話がしやすくなりますから、この機会を活かすことです。実は当社のリフォーム客の8割は修理に来られたお客さまです。
・昭和ジュエリーのサンプルやPOP活用
・洗浄クリーニングでのお声かけ(クリーニングにもコツがある!)
・クーポン付きパンフの活用
など、そのほか、同社ならではの潜在需要を掘り起こす具体策が質疑応答を通じて披露されました。
💡商談編
エクミスでは商談前の事前準備で9割が決まると考えており、デザイン提案前の下地作りに力を入れています。商談の場では、
・いかに対話して情報を引き出せるか
・不安感と警戒心をいかに解くか
に集中し、機会損失をなくすためにマルチセッティングのサンプル提案を行なっています。これは大量の空枠からセレクトしてもらうことで、エンタメ要素と安心感を提供しています。
💡マルチセッティング枠の説明
- マルチセッティングは、顧客の石に合わせて手作りの枠を作成する方法。
- 石のサイズや形状に関係なく、顧客の要望に応じたデザインが可能。
- リフォームプランナーがアレンジを加え、具体的なデザインを提案。
- サンプルに番号が振られており、相場に基づいた金額を即座に提示できる。
- 特殊な石形状の場合も、その場で金額を出すことが可能。
💡まとめ
エクミスがお客さまに一貫してお伝えしてきたのはセンチメンタルバリュー。そしてリフォームビジネスにつきもののクレームとの戦いです。クレーム防止のための各種伝票類の工夫や詳細な事故報告書など40年にわたる改良の歴史があります。すべてはお客さまとの信頼感の醸成に集約されますが、エクミスのノウハウにはあらゆるリスクを想定し、未然に防止する工夫が凝縮されています。
【DXトピック】A Iを味方につけて空中戦を戦おう
JMG顧問 DX担当 デジタルジュエリー協会 主宰 佐藤 善久
デジタルジュエリー®️協会を主宰する佐藤氏は、都内から甲府方面に移転したことを踏まえ、人口減や職人の激減状況による危機感を訴え、生成A Iによる人件費の削減を提唱。自身における最新のAI導入を例に、今後のS E O対策はA Iに検索される企業であることが必須になると警鐘を鳴らしました。
🌱 JMGでは、ジュエリーの修理、リフォームからの顧客づくりを提唱
今回注目されたのは、使っていないしまったままのジュエリーをお持ちのお客様への質問や、リフォームの何に不安をもっているかの心理分析からはいる提案方法です。今回をもとにより深い研究会を望む声も上がっており、JMGとして今後も掘り下げていくテーマとなりました。また、本会終了後、リアル参加者は懇親情報交換会を行い、より密な情報交換を行い終了しました。
【次回予告】ジュエリーサマーフォーラム2025
- 開催日:2025年8月6日(水)
- テーマ:「宝飾店におけるこれからの接客・接遇、そしてインバウンド戦略を学ぼう!」
- ゲスト講演1 パーソナルジュエラー協会 代表 Shiho(しほ)氏
- ゲスト講演2 株式会社 WSP リテール事業部 マネージャー 中村 由嗣 氏
ご参加を心よりお待ちしております。
📎 詳細・お申込みはこちら
👉 https://pr-g.jp/news/250806jmg
✨ JMGは「ともに学び、ともに成長する」場です
「もっと詳しく知りたい」「自店でもぜひ取り組みたい」と感じた方は、ぜひ弊社までご相談ください。
貴店に合わせた実践アドバイスと支援をご提案いたします。
(株)PR現代が主催する「JMG(ジュエラーズ・マインドグループ)」は花島路和氏(ジュエリーハナジマ代表)を会長に、52社(2025.4.1現在)が加盟する宝飾小売業のマーケティング実践研究会です。一商圏1社(市区村ごと)が加盟でき、隔月での定例勉強会や情報交流、個別相談、WEBや販促物などの会員割引制作などを行なっています。
詳しくは、JMGのホームページ をご覧のうえ、どうぞお気兼ねなくお問い合わせください。
JMGご紹介サイト https://pr-g.jp/promotion/jmg
メンバー店インタビュー一覧ページ https://pr-g.jp/category/jmg/jmg-interview
お電話:PR現代 TEL:03-3639-1253