こんにちは。
PR現代の佐藤です。
2月も半分を過ぎました。
寒さもピークを過ぎてきた気がします。
この週末は暖かかったです。
花粉は困るけど、春が待ち遠しくなってきました。
最低賃金引上げで何が変わった?
年末調整後に経営者が必ず確認すべき「社会保険」の話
今年の年末調整について、「とにかくややこしかった」「扶養の判断に時間がかかった」という声を多く耳にしました。
しかし実は、年末調整が終わった“その後”こそ、経営者として注意しておきたいポイントがあります。
それが、最低賃金の引上げと社会保険加入要件の関係です。
年末調整は税金の話ですが、最低賃金の引上げは、知らないうちに社会保険の加入対象者を増やす可能性があります。
今回は制度の細かい説明ではなく、「会社として何を確認すべきか」に絞って整理します。
最低賃金引上げが“静かに影響する理由”
最低賃金が上がると、人件費が増えることは多くの経営者が意識します。
一方で、見落とされがちなのが社会保険への影響です。
現在、短時間労働者が社会保険の加入対象となる主な条件は次のとおりです。
- 週の所定労働時間が20時間以上
- 月額賃金が8万円以上
- 学生ではない
- 従業員数51人以上の企業
最低賃金が上がることで、労働時間を変えていなくても、賃金額だけが基準を超えるケースが増えています。
その結果、「本人も会社も気づかないうちに社会保険の加入条件を満たしていた」という事態が起こりやすくなっています。
今、最も重要なのは「週20時間の壁」
社会保険の話になると、
「106万円を超えなければ大丈夫」
という認識を持っている方は、今も少なくありません。
しかし実務上、いま最も重要なのは 「週20時間の壁」 です。
社会保険の加入判定は、年収よりも先に
「週20時間以上働いているかどうか」 が判断基準になります。
最低賃金の引上げにより、週20時間働くだけで月額賃金8.8万円を超えやすくなり、
結果として 106万円を意識する前に社会保険の加入対象になる ケースが増えています。
つまり、
- 本人の働き方は変わっていない
- 時間も増えていない
それでも、賃金上昇だけで社会保険の条件を満たしてしまう という状況が、現実に起きているのです。
年末調整と社会保険は「まったく別の制度」
ここで現場が最も混乱しやすいポイントがあります。
「年末調整で扶養に入っているから大丈夫」
「税金の扶養と同じ基準で考えていた」
こうした声は非常に多いのですが、
税法上の扶養(年末調整)と社会保険の扶養は別制度です。
- 年末調整:所得を基準に年1回確認
- 社会保険:収入や労働時間を基準に随時判断
今年は税法上の扶養基準が話題になったため、
「扶養=年末調整の話」と思い込んでしまうケースが目立ちました。
一方で、社会保険の加入要件は静かに影響範囲を広げています。
配偶者がいる従業員への影響にも注意
パート勤務の従業員が社会保険に加入することになると、
配偶者の扶養から外れ、第3号被保険者ではなくなる場合があります。
この場合、本人だけでなく配偶者側にも手続きが必要になりますが、
制度を理解していないと「何をすればいいのか分からない」状態になりがちです。
会社として詳細な制度説明までする必要はありませんが、
「社会保険に加入すると、配偶者側にも影響が出る可能性がある」
という点を伝えておくだけでも、従業員の混乱は大きく減ります。
2026年10月以降、さらに影響が広がる可能性も
現在、社会保険の加入要件の一つである
「月額8.8万円以上(年収106万円以上)」という賃金要件については、
2026年10月を目途に撤廃される方向で検討が進められています。
この見直しが行われると、
社会保険の加入判断は、より
「週20時間以上働いているかどうか」が中心になります。
将来的には、
- 賃金額に関係なく
- 週20時間以上働いていれば
社会保険加入の対象となるケースが、さらに増える可能性があります。
経営者としては、
「今はまだ該当していないから大丈夫」ではなく、
数年先を見据えて、雇用形態やシフト設計を考えておくことが重要になってきます。
経営者が今すぐ確認しておきたいチェックポイント
年末調整が終わった今だからこそ、次の点を一度確認しておくことをおすすめします。
- 週20時間以上働いているパート・アルバイトはいないか
- 最低賃金引上げにより、賃金だけが基準を超えていないか
- 従業員数51人以上に該当していないか
- 社会保険を「年末調整と同じ感覚」で考えていないか
早めに整理しておくことで、
来年以降のトラブルや想定外のコスト増を防ぐことにつながります。
最後に
今年の年末調整がややこしかった背景には、
税制改正だけでなく、社会保険を取り巻く環境の変化もあります。









