皆さまこんにちは、PR現代の三澤です。
今年の夏は、異常な暑さですね。
さて、本日は
「値上げ」
というテーマで書きたいと思います。
値上げというと、あまりよいイメージがないかもしれませんが、
経営の改善、業績の改善のための施策としてよく実施することであります。
値上げで価値をあげる
値上げによって、
来店する客層が変わってきますし、
クレームも減ったりします。
値下げによる、粗利率、粗利額の低下よりも
値上げによる粗利率、粗利額の増加を狙う方が
今の時代にはあっているかもしれません。
以前のように、右肩あがりに経済が伸びている時代ではなく、
成熟社会の中でいかに価値をつけて販売していくかが重要な時代になっていると思います。
よく、売上をつくるときために因数分解していくと
売上=客数×単価×頻度
という計算式が出てくると思います。
売り上げを上げるには
客数を増やすか?
単価を上げるか?
頻度を増やすか?
とよく言われます。
我々のクライアント先は、高額品・高付加価値商品を取り扱う会社が
多いため、
客数をあげることも大事だが、
単価を上げることと頻度をあげることが重要となります。
9割の人が値上げに足踏みするのは?
サービスの改善や現状の改善のための一つの施策として
私は、よくクライアント先に値上げのススメをしております。
なぜ値上げが必要なのか?
値上げをするタイミングはいつがいいのか?
値上げをすることで得られる効果は何か?
などの話をしますが、
9割以上の方が
値上げに抵抗を示します。
今までの経験則で申し上げると
値上げ前に不安を抱えていた方は90%の方でした。
値上げをした後に、90%の方が良かったと思われています。
ポイントは、
①値上げの理由の提示する。
②値上げをする時期を決めて事前告知をする。
③プラスαの価値をつける。
です。
値上げでよくなった店と値下げで集客している店の差
ある宝石・時計専門店に、今後の店のサービス改善をするために、
電池交換の値上げをずっと薦めていました。
当初の反応は、もちろん後ろ向きでなかなか実行には移せませんでした。
その期間は、なんと2年間。
その間もずっと言い続けていたのですが、肚を決めて値上げを実行しました。
値上げ率34%でした。額で言う数百円の値上げです。
値上げした後、サービス価格の値段を聞いて、受けなかった人は
たった一人でした。
2年間、悩み続けていたことは一気に解決しました。
この施策一つで年間何百万円もの粗利額を増やすことにも繋がりました。
一方、ある店ではこんな例もあります。
地方都市の宝石時計専門店で、販促として
地域紙に定期的に広告を出している店があります。
広告の中身はフェアの情報や商品情報、そして、割引のクーポンチケットが
ついています。
時計の電池交換が500円以下の料金をアピールしているタイプです。
今の時代は、修理の値引きや割引で集客を図ろうとするのは逆効果であると
思ったのでいろんな質問をしました。
私「このチケットは効果がありますかね?」
店「はい、このチケットで20人以上はご来店されるんで効果があるのかと思います」
私「ではその20人の来店客の中で電池交換以外の買い物につながった人はどのくらいですか?」
店「・・・」
私「電池交換のチケットで得た新規客で再来店するのはどんな時ですか?」
店「電池交換のチケットを持って再来店します」「・・・」
私「値下げした時にしか来ないお客様は、御社にとって重要なお客様ですか?」
店「・・・」
わざわざ粗利額を減らして、電池交換の時しか来店しないお客様のために
アピールする広告が果たしていいのか?
と思います。
これって、美容室業界の中でなぜか流行った新規客の獲得手法!?
だったのかはわかりませんが。
「当店初めての方、30%OFF」
「はじめての方のみ、カット2,000円OFF」
などという店前看板がやたら目立っていた時期がありました。
仮にこれで新規客が取れたとしても、その方がリピートするかは疑問です。
ましてや、その店に行っていた顧客は離れていくでしょう。
顧客は、新規以上に割引をしていたとしても、そのような割引のスタイルは
長く続くとは思えません。
値上げを行うとあらわれる効果
値下げの効果は、悪いことが多くなりますが、
値上げの効果は、予想以上にいいことが多いです。
①客層が良くなる。
価格でしか来店しない方々減るので、良質の方が残ってきます。
これは大きな変化ですね。
②壊れやすい時計(安い時計)の電池交換が減る
安い海外製品や壊れやすい時計の持ち込みが減ります。
サービスの価格と価値をあげたためです。
③クレームが減る
これは、①と②が重なった結果、クレームが減ってきます。
④粗利額が増える
文字通り、値上げ分粗利が増えます。
⑤プロモーションが打ちやすくなる
フェアなどでクーポンなどの価値を伝えやすくなります。
値下げで潰れた会社は数多かれど、値上げで会社がおかしくなったところは
少ないのではないかと思います。