社員インフルエンサーの活用、インバウンド対応！ IJT2025セミナーが伝えた最新WEBマーケティング戦略

社員インフルエンサーの活用、インバウンド対応！ IJT2025セミナーが伝えた最新WEBマーケティング戦略

こんにちは、PR現代の下島です。いつも当社のブログをお読みいただきありがとうございます。
今週行われた「IJT国際宝飾展2025」（1/15〜18、東京ビッグサイト、主催：RX-JAPAN）では、WEB集客に関する２つのセミナーに参加しました。

一つは初日に開催された「社員がインフルエンサーに！県外の顧客をつかむSNSマーケティング戦略」、もうひとつは3日目に行われた「小売店必見！－インバウンド対策で真珠の売上が倍増する方法－」。どちらも宝飾店にとって大変興味深い内容でした。

「社員がインフルエンサーに！県外の顧客をつかむSNSマーケティング戦略」
講演日時：2025年1月15日（水）14:00-15:00（IJT2025セミナー会場）
講師：（株）ルシルケイ（静岡県静岡市）　代表取締役社長　鈴木晃司氏
（株）ルシルケイ　TIARA店長　杉田晴奈氏（SNSネーム　はるたん / ペンを拾うお姉さん）
進行：IJT事務局長　脇吉人氏

「小売店必見！－インバウンド対策で真珠の売上が倍増する方法－」
講演日時：2025年1月17日（金）15:00-16:00（IJT2025セミナー会場）
講師：ケイビーカンパニー（株）代表取締役社長　北島万乘氏
（株）WSP　代表取締役会長　渡邊雅夫氏

はじめに

近年、SNSを活用したマーケティング戦略があらゆる業界で注目されています。その背景には、既存顧客の高齢化や減少のため地域商圏への依存度を下げ、全国的に販路を広げたいとする動きがあります。このような課題解決に向けて両セミナーから感じたことは下記の５点です。

１：WEBマーケティングの基本であるGoogleビジネスプロフィールの最適化
２：社員インフルエンサーの登用
３：多言語ホームページの重要性
４：中国人向けSNS「RED（小紅書）」の活用
５：WEBマーケティングの基本スキルは継続的発進力

両セミナーとも、宝飾業界におけるWEBマーケティングの最前線を知るうえで大変貴重な内容でした。本記事では、2つのセミナーから得た知見をもとに、重要ポイントを５に整理したいと思います。

1. Googleビジネスプロフィール（GBP）の最適化

ケイビーカンパニーの北島社長とWSPの渡邉会長が最も強調されていたのはローカルWEBマーケティングの基本といえる、Googleビジネスプロフィール（GBP）の最適化についてでした。
「店舗集客の基本は、Googleマップ検索やローカル検索を活用すること」と語られ、その重要性がデータとともにGBPの最適化（MEO）のポイントを説明されました。

GBP最適化(MEO)のポイント

正確な店舗情報を登録（住所・電話番号・営業時間など）
最新情報を更新し続ける（写真情報、臨時休業など）
口コミの増加を促し、評価を高める
自社サイトとGBPを関連づける
自社サイトの構造化マークアップをする（リッチリザルトテストでの点検を推奨）
SNSとの連携を図る
多言語対応を行い、訪日外国人にも対応できる環境を整える

北島社長からは、Googleの発表によれば、「ナビ開始」「電話クリック」などのアクションを起点に、24時間以内に76%が来店や問い合わせを行う、というデータが示され、GBPの情報を適切に管理することが売上に直結することが明らかになりました。

2. 社員インフルエンサーの活用

社員インフルエンサーの活用について、株式会社ルシルケイの鈴木社長は詳しく解説されました。

社員インフルエンサーとは？

SNS時代において、企業の公式アカウントではなく、社員が発信するコンテンツのほうが消費者に親しみやすく、影響力が大きいことが注目されています。
「SNSを活用して社員自身がブランドの顔となることで、全国からの顧客を獲得できる」と鈴木社長は語り、同社の成功事例が紹介されました。

社員インフルエンサーの成功事例

SNSフォロワー10万人規模の社員が、全国からの集客に成功
動画投稿を活用したSEO対策により、検索結果の上位表示を実現
「黒蝶真珠」の関連検索でGoogleの上位表示を獲得し、県外からの問い合わせが急増
「会いに行ける販売員」としてWEBファン層を作り、リアルイベントとの連携も強化

鈴木社長は、「まずはオーナー自身が発信者となる」ことがブランドの信頼を高めるうえで重要であり、社員がインフルエンサーとなる前に、経営者自身が発信力を持つことが成功への第一歩であると語られていました。

そして「ショート動画（TikTok・Instagramリール・YouTubeショート）の活用が特に効果的」とし、SNS活用のポイントとして、企業側からの発信だけでなく、「社内の個人の発信から視聴者との距離を縮めることが成功の鍵」と語られていました。

3. 多言語ホームページの重要性

訪日観光客の増加に伴い、WEBマーケティングでは「多言語対応」が求められています。
ケイビーカンパニーの北島社長は「日本政府の方針として『2030年は訪日外国人旅行者数6千万人、消費額15兆円』という国策があり、またGoogle検索では意外にも「英語での検索が多い」ことをデータで示し、外国人顧客向けの情報発信が必要であると強調されました。

多言語対応で押さえるべきポイント

ビジネス名・商品説明・メニューの多言語化
英語・中国語のページを用意
問い合わせフォームも多言語対応
現地通貨、決済方法の表示導入

特に、英語ページの充実は訪日客向けマーケティングの基本であり、WEB上での情報発信が直接購買につながるケースが増えているとのことでした。

4. 中国人向けSNS「RED（小紅書）」の活用

ケイビーカンパニーの北島社長・WSPの渡邉会長より、中国市場にアプローチする場合、GoogleやInstagramが使えないため、RED（小紅書）の活用がとても重要であることが説明されました。

中国版Instagramと言われている中国SNS「RED（小紅書）」は、3億人を超えるユーザー数を抱え、中華圏において旅行・観光・レジャー・美容・ファッション分野の主要な情報収集ツールとなっており、多くの女性ユーザーを抱えているSNSで、WSPではかねてより活用し、反応も実感されていると紹介されました。