トヨタが自動車メーカーをやめるっていう話について

2018年のことになりますが、世界に冠たる日本のトップ企業であるトヨタが、
2018年1月に、アメリカのラスベガスで開催された
CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、
e-paletteというコンセプトカーを発表しました。

その際、「自動車メーカーからモビリティ・サービスの会社になることが目標」と
豊田社長が語ったのだそうです。

そして「MaaS」という言葉も、最近よく聞かれるようになりました。

念の為に「MaaS」とは、 Mobility as a Service の略で、

「サービスとしての移動」という意味です。

これに似た言葉でもっとも有名なのが、SaaS(Software as a Service)がありますが、
これはいわゆるクラウドで提供されるソフトウェアのこと。
今では、MicrosoftのOfficeや、Adobeのイラストレーターやフォトショップといったソフトが
クラウド経由で月額制のサービスになっています。

以前は、CDやDVDを箱に入れて個々に販売するというスタイルでしたが、
もう今や、オンラインでソフトをクラウドから入手するというスタイルに一変しました。

トヨタの話に戻りますが、
このソフトウェアなどと同じように、

車を作って販売するというメーカーとしての立ち位置から、
移動というサービスを提供する会社にコンセプトを、切り替えるという意味だろうと思います。

今世の中が大きく変わっていますが、
あらゆるジャンルで、

所有することから使用することに価値がシフトしています。

車も以前のように持つことに価値を見出す人が減り、
使いたいときに使えればいいと考える人が増えたわけですね。

結果としてシェアリングカーや駐車場会社がレンタカーを始めたり、
ウーバーのようなインターネットを活用した新しい配車システムを生み出したりと
車を買わなくても、自由に車が使える環境が整ってきました。

こうした環境の変化の中では、引き続き大量の車を販売していくことは難しいと
最大手のトヨタさんも考えるのは当然のことかもしれません。

このことは、こと車に限ったことではなく、
着物や宝飾、洋服やバッグ、家具などの商品にも言えることです。

モノを売るというコンセプトや立ち位置で自身の仕事を捉えていると、
今後の世の中の変化に、立ち遅れてしまうかもしれない。
そんな恐怖感を感じてしまいます。

スマホが登場して10年。私たちのライフスタイルは大きく変わりました。
常にオンライン化した生活を送ることになりました。

一方でIoTがどんどん進み、家電や明かり、フロアマット、
お風呂など身の回りのものがどんどんネットに接続し、
スマートハウスやスマートシティといった形態に変わりつつあります。

身の回りがデジタル化・オンライン化することで、
一人ひとりの生活スタイルやニーズ、癖、習慣などをどんどん吸い上げ、
ユーザーに寄り添う使用提案・活用アドバイスなどを通じて商品が売れていくようになってきています。

このデジタル化・テクノロジーの進化は、決して止まることなく
ますます加速しています。

日本のトップをいく大企業ですら、
明日の会社の形を大きく変化させないと生き残れないという危機感を持っている中で、
日本の多くの会社やお店が延長線上のやり方で
果たして生き残っていけるのでしょうか。

実際、着物業界の多くの経営者が、延長線上ではやっていけないと感じていると思います。

着物を売ることを主目的に活動するとどうしても限界が出てきてしまいますが、
コンセプトを変えると全く違う可能性が見えてきます。

・ミドルやシニア世代の方々の美と健康をプロデュースすることを目指す
・日本の伝統文化体験をリアルとウェブの両面で提供する
・家族の思い出を感動体験にして届ける

など、いったん着物を売るということから離れて考え
体験や価値やサービスを提供することをメニューにすると考えると、
逆に着物を中心としつつも衣装やメイク、美容、各種レンタル、ライフサポート、
医療、ヘアケア、ダイエット、ファッション、婚礼プロデュース、
フィナンシャルサポート、不動産、セカンドハウス、移動手段

などなど、関連的に取り扱う商品やメニューに広がりがでてきます。

結果として着物が販売できれば、そのシナリオには色々なパターンが考えられそうです。
今は、着物販売は、小売業による販売、ネット販売のほか、大手着付け教室のような、
着付けを教えるというサービスとその結果(対価)としての着物販売という手法がありますが、
ユーザー一人ひとりが抱えるライフスタイル上の悩みやニーズ、課題を
深く掘り下げていけば、全く違うシナリオが描ける可能性は非常に高いと思います。

もう来年2020年には、携帯電話の通信規格が第五世代に移り変わっていきます。
大容量、超高速、低遅延の通信がもたらす変化は、
私たちが想像しているはるか上をいきそうです。

ガラケーからスマホになって生活が一変したように、
スマホからポストスマホ時代に入っていくその劇的なパラダイムシフトの只中に
私たちはいます。

2019年の折り返し地点という今は、

「自分が何業か?」

という問いかけや自社の再定義づけを

すべきタイミングではないのかと私自身のことを踏まえても思います。

「車を売る」という発想から
「移動しやすさや移動体験を売る」という発想に切り替えたトヨタ。

では我が社はどうなのだろうか。と。

 

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