ワールドコーラル(高知県高知市)JMGインタビュー vol.25/ 豊富なアイデアでサンゴの魅力を発信するサンゴ業界の旗手

ジュエルアンドウ(大分県佐伯市)

ワールドコーラル(高知県高知市) 代表取締役社長 近藤 健治 氏
株式会社ワールドコーラル(高知県高知市)
代表取締役社長 近藤 健治 氏

JMGインタビューの第25回は、高知県高知市の珊瑚商社ワールドコーラル。サンゴの魅力を伝えるブランドを多数開発し、国内外へのサンゴの認知に努めています。社長の近藤健治氏にお話を伺いました。(取材・文:嵯峨紀子)

サンゴ製品が生活に根付く高知で創業

ワールドコーラルは南国土佐の景勝地、桂浜近くに本社を構えるサンゴの専門商社です。創業は昭和55年、現社長のお父様が桂浜の土産店でパール製品を販売したことに始まりました。その後、龍河洞や桂浜水族館などの観光地に出店し、事業の基礎を築いていきます。現在は全国の百貨店や小売店にサンゴ製品を販売するほか、宝石サンゴ資料館と観光施設を兼ねた「日本サンゴセンター」を運営しています。

高知は最高級の宝石サンゴの産地として世界的に有名です。中でも土佐沖で獲れる血赤サンゴは「TOSA」の名で知られ、世界中のコレクターから人気を集めています。高知では古くからサンゴをお守りとして大切にしてきた歴史があり、結婚のお祝いや子供の誕生時に贈る習慣があるなど、サンゴ製品が身近な土地柄でした。当初はパールジュエリーを扱っていた同社でしたが、サンゴを専門に取引するようになった背景には、サンゴに対する親しみと愛着があったためなのだそうです。

ワールドコーラル(高知県高知市)ワールドコーラル(高知県高知市)

ワールドコーラル(高知県高知市)

宝石サンゴの魅力を伝える日本サンゴセンター 宝石珊瑚資料館「35の杜」

たくさんのサンゴが生息する高知県沖は宝石珊瑚の本場。ワールドコーラルが運営する日本サンゴセンターでは「35の杜」という宝石珊瑚の資料館を併設し、宝石珊瑚のアクセサリーの販売や、サンゴでできた作品の展示のほか、アクセサリーづくりや宝石珊瑚を磨く体験もできる施設となっています。高知のお土産の販売もしているので、観光がてら気軽に立ち寄れるスポットとして人気です。

日本サンゴセンター 宝石珊瑚資料館「35の杜」

仲のよいサンゴ業界

同社はサンゴ業界の中では後発の企業とのことですが、業界内での軋轢はなかったのかをお伺いすると、「それがまったくなかったんです」とのこと。業界内でうまく棲み分けができていることが主な要因といいますが、高知の土地柄や人々のさっぱりとした気質も影響しているのはと感じました。

多彩なブランドバリエーションを展開

ワールドコーラルでは、サンゴの色合いごとにコンセプトの違うブランドを開発しています。最高級の赤珊瑚を使ったラグジュアリーなジュエリーシリーズのTESTAROSSA (テスタロッサ)、清楚な気品に満ちた純白のSnow Berry (スノーベリー)、エンジェルスキンと呼ばれる美しいピンク色が特徴のSEA OF ANGEL (シーオブエンジェル)など、サンゴの多様なカラーバリエーションを生かしたジュエリーブランドを展開。また和装に合うジュエリーとして開発した「和花(わか)」や日本の技術と伝統美を表現するJ・RED (ジェイ・レッド)、子孫繁栄と無病息災を願うお守りジュエリーtente (テンテ)など、サンゴの持つ神秘性や伝統的価値にフォーカスしたブランドも展開しています。

ワールドコーラル(高知県高知市)

両親から受け継いだ「利は元にあり」の教え

企業を運営するにあたり大切にしている概念はとお聞きすると、そんなに立派なものはないけれどと仰りながらも、「利は元にあり」という言葉を両親がいつも言っていたと教えてくださいました。端的にいうと質の良いものを扱うように、との意図だとのこと。

元を糺せば近江商人の理念にある「義を先にし、利を後にすれば栄える」という「先義後利」の考え方のようです。利潤を追求するだけでなく、人としての道理をわきまえた行いを心がけ、社会にも貢献するようなビジネスを目指すのが近江商人の理念です。利益は上手な仕入れから生まれてくるものですが、単に安く買い叩けばよいという意味ではなく、仕入先をお得意先と同じように大切にしていくことが肝要との意味合いもあるようです。

インバウンドを含め国内外への認知を広めるSNS

海外で高い評価を得ている土佐のサンゴですが、日本国内でのジュエリーとしての評価はまだまだ低いといいます。日本が誇るべき特産品として、もっと国内外にサンゴの持つポテンシャルを広めていきたいという願いから、近藤氏は様々なアプローチで活動しています。マツコ・デラックスが出演する番組をはじめとしたテレビ出演もその一つですが、メディア露出による反響は一過性のものだとして、SNSを活用した企画を立て対策を講じているとのことです。一つには「My first CORAL」と名付けたサンゴの裾野を広げる企画があります。サンゴのお守りとしての側面にスポットを当て、厄除けを願って身につける小さな製品を開発しているそうです。これに続いてまだ準備段階の企画も多数あたためているといい、今後の活動が楽しみです。

JMGは会員も自ら提案を

JMGとは長いお付き合いで、過去に様々なご協力をいただいてきました。今後のご要望をお伺いすると、「これからは(JMGの)会員の方からも企画提案をするべきだと思う」とのお答えをいただきました。会員の皆さまのご要望にお応えするのがJMGの使命ではありますが、ご提案をいただけるのも大変光栄なことです。

JMGではさまざまな最新情報を会員の皆さまにお届けできるよう、常に情報収集に勤しんでおり、メンバー店の皆さまの現場の声をいち早くご紹介しています。皆様も気になるニュースやチャレンジしてみたい企画がありましたらぜひJMGにお声がけください。

株式会社ワールドコーラル

代表取締役社長:近藤 健治 氏
創業:1980年
〒781-0112 高知県高知市仁井田187-3
TEL:088-847-5050
事業内容:サンゴ製品の開発・卸売業
HP:https://35c.co.jp/
オンラインショップ:https://35c.thebase.in/


JMGは宝飾小売業のマーケティング実践研究会です

(株)PR現代が主催する「JMG(ジュエラーズ・マインドグループ)」は花島路和氏(ジュエリーハナジマ代表)を会長に、49社(2025.1.1現在)が加盟する宝飾小売業のマーケティング実践研究会です。一商圏1社(市区村ごと)が加盟でき、隔月での定例勉強会や情報交流、個別相談、WEBや販促物などの会員割引制作などを行なっています。

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