【秋のIJT講演】ECショップ売り上げアップの本質と新たな戦略

講演:クリックコンサルティング(株) 代表取締役社長 高瀬 圭代 氏

楽天のECコンサルタントとして、また独立してからも数々のネットショップの支援をしてきた高瀬氏が、宝飾小売店のECショップ戦略についてその基本構造を語りました。(取材・文・嵯峨紀子)

 

EC市場の現状 〜進化するECチャネル〜

コロナ禍が追い風となり、2020年は前年比48.1%の売上増となったEC市場。特筆すべきは増加した購入者の63.1%が新規客、80.9%が復活客だったことです。

全業種のEC化率は現在日本が6.76%。アメリカが11%、中国は36%であることから見ると、まだまだ伸びしろはあると思います。ECサイトの対象は20〜30代の若い女性をターゲットと捉えがちですが、実際には40〜50代の女性が中心です。

 

5Pから紐解く売り上げアップの基本

Place・Product・Promotion・Price+Page

 

Place──どこで売るか

BtoC 楽天・アマゾン・ヤフー・自社サイト

CtoC メルカリ・ヤフオク・ラクマ・ミンネ

モールでジュエリーを売るなら楽天がいいかなと思います。

 

Product──ヒット商品を作る

ランキングに載せる努力をして売れるサイクルを作ると広告効果が長く続きます。

 

Promotion──集客

①検索対策

検索対策としては、形容詞やシーンなどの複合ワードを狙うことと、いくつぐらいの人向けかの年代を文章にして入れ込むことが効果的です。平成はググる、令和はタグる(インスタ)と言われています。

②広告

インフルエンさープラットフォームなどの代理店を活用しましょう。

③自社告知

メルマガやLINE公式アカウント、ブログなど、基本的な手法はやはり押さえておきたいところです。

 

Price──価格

「良いものを安く」ではなく

「良いものを堂々と適正価格で」売る時代です。

ジュエリーの値段に松竹梅をつけるとすれば、松は数十万円、竹は10万前後の売れ筋商品、梅は千円から1万円くらいかと思います。ここで「松」の高額品ページをしっかり作りこむことで、サイトの信頼性が増し、「梅」が安く思えて「竹」がよく売れる仕組みが作れます。

 

Page──サイトの構成

PCよりもスマホファーストで作りましょう。ページ制作には時間も手間もかかりますので、できるだけ外注を活用することをお勧めします。ただし制作会社はジュエリーのことをよく知らないので、内容は社内でお作りになった方がよいでしょう。

 

ECサイトの新たな戦略

ひとことで言うなら「アマゾンとは戦うな」。そして自社サイトには電話番号やLINEでの応対可能であることなど、リアルに近い接客ができることを強調するべきです。従来の方法をネットに取り入れることでお客さまが安心してアプローチできるからです。

 

 

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