今は着物が好きな社員でなければ、売れない時代

すっかり暑さも落ち着いて、だいぶ過ごしやすくなってきました。
今朝なんか、少し肌寒いくらいに感じました。
今日は西方面のお客様のところにウェブコンサルの会議のために早朝出発でしたが、
上着を持って出なかったことをちょっとだけ後悔しました。
新幹線の中はあいかわらずクーラーがガンガン効いていたので、
風邪をひかないか心配になりました。

さて、前置きはこれくらいにして。

今日伺ったお店は、地域一番店として色々な新しい試みをしています。

その中で面白いなと思ったのが、
スタッフさんたちに、月に一度、制服などは着ずにおしゃれを思いっきり楽しむ
ファッションデーなるものを取り入れているというお話。

着物というファッションアイテムを扱っていることや
女性が多い職場だからこそなのでしょうが、
この日だけは、ジーンズなどのカジュアルな装いを除き、
おめかしして出社して良い日なのだそうです。
もちろん、そのファッションで営業に行ってもいいし、
接客したり、通常の業務をして良いのだそうです。

どうしてそんな試みを始めたのか社長に伺ってみると、

今のお客様は、販売する側のことをよく観察しており、
すぐに見抜くというのです。

仕事だからと、着物が好きでもない人が販売をすれば、
ああ、この人は仕事で販売しているんだなと悟られてしまい
販売がスムーズにいかないのだそうです。

以前は、自分の目標達成のために
とくに好きでもないが、売ることは好きという人も高額品をはじめたくさんの商品を
販売することができたが、
今は時代が変わってしまい、
好きでもない人から高いものを買いたくないと考えているお客様が増えたそうです。

好きだからこそ、伝わる言葉
好きだからこそ、できるコーディネイト
好きだからこそ、センスも向上する

ということなのですね。

ファッションデーは、こうした背景があって
スタッフ一人ひとりが自分のセンスを磨いたり、
周りのスタッフに良い影響を与えるために
取り入れたということなのだそうです。

フォトスタジオ部門の人たちは、
せっかくのファッションデーでおしゃれして出社したからと
ウェブサイト用のスタッフ紹介写真を撮影していました。

普段の制服姿しか見ていなかったので
まるで別人のように、ワンランク・ツーランクステキになっていました。

ファッション一つで人に与える印象は全然違うんですね。

話は変わりますが、
このお店も振袖を主力商品の一つと位置付けています。
しかし、成約数を増やすことに主眼は置いておらず、
高品質な振袖を望むお客様を対象に
一客一客を丁寧に対応するスタイルを貫いています。

その結果、振袖から絹布につながるお客様が2%とか3%とか言われる中で
二桁の確率でリピート化に成功しています。
真珠販売に関しては35%以上で購入に結びついているとのことで、
やり方次第で、顧客化へのシナリオは作れるんだと再認識しました。

お客様一人ひとりに対しきめ細やかな対応をしていることが
催事展開にも現れていて、
ちょうど今日も催事中だったとのことですが一日100人を超える来場があるそうで、
集客に悩むということがほとんどないようです。
かつてのように100万円を超える高額品が売れるケースは少なくなってきたそうですが、
お客様数は増えているため、結果として数字は安定しているのだとか。

色々な試みといえば、10月から消費税増税が行われる可能性が高いため、
このお店でもキャッシュレス対応を加速させています。
キャッシュレス対応の場合、ユーザー側に5%の還元があるため
増税前よりもお得になる対応が取られています。
大手クレジットカード会社も、同様に還元することを発表しています。

ペイペイをはじめたくさんのキャッシュレス方法が乱立したり、
軽減税率の複雑さなどで
対応がなかなか進まないようですが、
10月からすぐに対応ができるよう準備を整えていました。

先々を見据えて、お店をどうデザインしていくかという長期的な視野に立った方針と
ユーザーにとっての利便性とお店の効率を考えた直接的な施策を
バランスよく展開していることが、このお店のブランディングと顧客満足に
つながっているんだと感じました。

 

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