Googleの終焉!? その後に来る世界とは?

いまや、世界共通の統一システムとまで言われるほどになったGoogle。
しかし、そんな中衝撃的な内容を記した書籍のニュースを見ました。

その本は、スティーブ・ジョブズにも影響を与えたと言われ、
著書「テレビの消える日」で、ネットワークコンピュータの台頭を予言した
ジョージ・ギルダー氏という人が記した書籍「グーグルが消える日 Life after Google」です。
まるで、終末を描いた映画のようなタイトル。
ここに書かれていることは、
今のGAFAによる覇権が終焉を迎え、今とはインターネットの構造が
全く異なる大変革をもたらす未来を描いているという点です。

その根底には、以前このブログでも触れたことのある
新しいテクノロジーの「ブロック・チェーン」を活用したものです。

現在は、Googleしかり、フェイスブックしかり、
国家しかり、情報を中央集権的に権力者が握り、
その管理者がすべての情報を持つことでなりたっています。

しかし、現在GAFAに対する風向きは逆風で
国家や政府といった権力側と人々の両方から厳しい対応を迫られています。

国家もまた、既存の権力構造の中で
人々に明るい未来を提示できず、
延長線上の施策を打っている状態です。

これらのことを背景に
本書では、

インターネットを支配するアルゴリズム主義に警鐘を鳴らし
個人情報が漏れ続けるセキュリティー体制の限界を提示し、
いずれ個人が自己データを管理する時代が来ると語っています。

この個人情報を保持する世界のことを
クリプトコズムと呼ぶのだそうで、
Googleが衰退した後の世界には
10のルールが働くことになるそうです。

◇「クリプトコズム」での10のルールとは?

 第1のルールは、「セキュリティー・ファースト」。
セキュリティーは個々人のID、デバイス、財産が安全な状態を指し、
「不変の台帳」として存在し続ける。

 第2のルールは、「集中化は安全ではない」ということだ。
パワーや情報を、ピア・ツー・ピアのシステム内に分散させることで、
改ざんや盗みを防ぐことができる。
よって、人間の頭脳やDNAコードが分散されているように、
デジタル資産を蓄積する場所も分散されることになる。

 第3のルールは、「セイフティー・ラスト」だ。
設計の段階であらゆるシステムの安全性を求めるのは、
使いにくさを誘発するだけだ。そのため、安全性は最後に検討する。

 第4のルールは、「無料のものは何もない」である。
資本主義では、企業が顧客の役に立ち、仕事の対価として金銭を受け取る。
対価をなくせば、企業は顧客を大事にしなくなってしまうことに注意が必要だ。

 第5のルールは、「時間は、費用の最終的指標である」という点だ。
さまざまなものが豊富にあっても、時間の希少性は変わらない。

 第6のルールは、「安定した通貨は、人間に威厳と統制力を与える」である。
通貨が安定していると、社会は時間と権力に支配されずに済む。

 第7のルールは、生物学的非対称性を模した「非対称性の法則」である。
公開鍵で暗号化されたメッセージは、秘密鍵でなければ解読できないが、
秘密鍵は公開鍵からはわからない仕組みにする。
こうして検証が容易な非対称な暗号であれば、人々をエンパワーすることができる。

 第8のルールは、「秘密鍵」のルールだ。秘密鍵は、
DNAと同様に、上からの命令で変えたり、混合したりできないように規定される。
秘密鍵は安全性を左右するものだからだ。

 第9のルールは、「秘密鍵は、政府やグーグルではなく個人が持つ」ということである。
秘密鍵は財産権やアイデンティティを守ってくれる。
秘密鍵の所有者は、公開アドレスと公的台帳の内容の身分証を持っていると証明することで、
いつでも「チャレンジャー(チェックする側)」に対応できる。これにより権力の分散が可能となる。

最後に第10のルールは、「すべての秘密鍵とその公開鍵の背後には、
人間の通訳が存在する」ということだ。個々の人間にフォーカスすることが、
有意義なセキュリティーをつくり出すことにつながる。

ちょっと難しくて、簡単には理解しにくいですが、
要は、情報管理の主権が中央集権ではなく、
個々人が自身の情報を管理するという分散型の社会がやってくる
ということですね。

一般市民の自分としては、
大歓迎の変革ですが、
Facebookの「Libra」が当局から目をつけられ危機的な状況に
あるように、
そう簡単に、権力を持つものが落ちぶれることもないと思われます。
いきなりGoogleが衰退するはずもなく、
しばらくは今の流れが続くでしょう。

ただ、そのGoogleでさえ、
いずれ、新たなテクノロジーに飲み込まれていく可能性が高い
という社会変革がいずれ訪れるということを
心のどこかに秘めておくことは大切なことかもしれません。

 

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