「株式会社WITH THE MODERN」(福岡市、濱田友紀子社長 http://www.kimonomodern.com)は、きもののWebショップを基本に市内中央区白金に日本初の試着専門きもの店「KIMONO MODERN」をオープン。上質な普段着のキモノなどをそろえていますが、コロナ禍の中、売り上げの方は堅調に推移しています。濱田社長に近況をお聞きしました。(取材・文:西本俊三)
お客さまは新鮮なものを求めている
――現況はいかがでしょうか?
「そうですね、昨年の緊急事態宣言の時は、かつてわたしたちにとって経験のない未曽有の時間でしたので、きものに限らずどの業界も大変な時期だったと思います。二度目となる緊急事態宣言では、リモートワークも解除になった会社も多く学校などは通常どおり再開していることもあり、十分なケアをしながら日常を取り戻そうとしているようにも感じます。むしろ、制限のある中でなにか小さな楽しみを見つけたり、自分を喜ばせる工夫をしたりそんな時間を大事にするようになってきたのではないかと感じています」
「弊社の売り上げに関しては、緊急事態宣言前の3月末は買い控えを感じましたが、マスクや日傘、新商品などを試験的に製作するなどして、急な落ち込みは回避できたためネットショップに関しては前年比増で推移しています。昨年末のクリスマスセールは好調でしたし、正月の福袋もおかげさまで完売いたしました」
〝シルクデニム〟のきもの発売
――お客さまの傾向としてはいかがでしょう?
「傾向として感じるのは、お客さまはより新しいもの、新鮮なものを求めておられると思います。こんな時勢とはいえお客さまの購買意欲はあると思いますし、女性の〝キレイになりたい〟という気持ちは失われないと感じています」
「こんな先の見えない中ではありますが、弊社では色柄の種類を増やす、商品のバリエーションを増やす、など今までの定番に一ひねり加えて展開したり、新しいものにチャレンジしています。例えば、今年1月発売した〝シルクデニム〟(3万9000円)。デニム着物はすっかり定番になってしまいましたが、『綿×絹』という異素材でキレイめの着物をありそうでなかった、ちょっとだけ目新しい切り口で提案しています」
お客さまにワクワク感を届けたい
――新しい切り口での提案ですね。
「また、ブランド様とのコラボレーションも積極的に行っていきたいと考えています。3/3からスタートする『ワンピースときどき、着物。』では、株式会社オカモト商店のブランド『Giemon Live Factory』とオムニチャンネル販売という形で発表を予定しています」
「こんな閉塞感の漂う時勢ではありますが、インスタをはじめとするSNSからの情報発信も含め、お客様にワクワクをお届け・ご提案していければと思っています」
濱田友紀子社長