きものを通して日本人の心と文化を伝える「やしまグループ」(広島市)中須賀賢一社長
<企業情報>
社 名 株式会社やしま
代 表 者 中須賀賢一氏
所 在 地 広島市中区国泰寺町1-3-15 やしまビル
取扱商品 呉服全般、写真、宝飾品
電 話 082-543-2118
H P http://www.yashima-kimono.com
やしまグループ(広島市、中須賀賢一社長)は、今期のテーマ〝いま、ここ、自分〟を基本とし、店頭を中心にHP(ホームページ)をはじめFB(フェースブック)、Instagram(インスタ)、Twitter(ツイッター)などのSNSを通じてお客さまに和装価値を伝え、商品と店舗のブランディング化を積極的に推進しています。(聞き手・文:西本俊三)
できることを確実にやる!
――はじめに、中須賀社長に現況についてお聞きしました。
「今年は呉服に限らずどこもそうだと思うのですが、弊社も前期はコロナ対応で苦戦しました。ただ、今期8月からはいいスタートを切っています。ウイズコロナの中、しっかりコントロールしながらできることを確実にやろうと思っております。過剰に心配するのではなく、日ごろからマスクを着用し、手指消毒など衛生管理をしっかり行い、お客さまに寄り添う施策を進めていきます」
きものを通して「日本人の心と文化を伝える」
同社は、以前からきものを着る機会づくりを増やし、きものファンの拡大に向けた取り組みを強化しています。それは、「きものに親しんでいただく機会をつくらないといけない」という中須賀社長の思いと同時に、根底には同社の社是、経営理念があります。
「社是――『わが社は、きものを通し日本人の心と文化を伝えることを使命とす』。経営理念――『1、お客様の立場に立って、満足と信頼を提供することにより企業の繁栄をはかる。2、関係者や地域社会との協調をはかり、共に繁栄する。3、会社の発展により、社員とその家族の幸福を実現する』」を目的にしていますので、きものを着る機会づくりに関しては、社是にもある「日本人の心と文化を伝える」実践といえます。
「今年はコロナでなかなか開催できませんでしたが、先日、久しぶりにきものパーティーを開催したところ、多くの方にご参加いただき、喜んでいただきました。きものを通してお客さまに満足していただくことが何より大事ではないかと思っております」
――振袖を中心にブランディング化
さて、商品のブランディングについては、現在、久間田琳加オリジナル振袖で11月30日まで「選抜総選挙」を行っています。これは、インスタで「りんくま振袖の中から一番ステキを思う振袖を選んで、画像に記載のハッシュタグをコメント欄に投稿して、アカウントフォロー!これで総選挙への参加は完了」というものです。
「久間田さんが来春、成人式を迎えられるので、ご自身が何を着られるのかも含めてご本人の成人式をお祝いしたいと思います。また、雑誌『KIMONOanne』に弊社の『きものグラース』とのコラボきものが掲載されていますので、こちらのカジュアルきもののブランディングも進めています」
同社は中長期ビジョンを策定していますが、中期ビジョン(2025年40期グループ売上44億円、販社売上30億円)として掲げているのは、〝和文化浸透強化戦略〟です。「和文化浸透」実現に向けて、顧客管理システムの再構築や着付け教室の事業化などを行い、呉服と写真スタジオ事業部を中心に経営基盤を強化しつつ「幹部社員の育成をはじめ社員教育に全力で取り組んでいきたい」としています。
〝和文化浸透強化戦略〟を推進。写真は「きもののやしま」祇園店(広島)