(株)PR現代は1月20日(水)、きもの小売業を対象に「2021ウェボリューションセミナー」未来につながる顧客と利益の創造をテーマにZoomによるオンラインで開催。多くの方にご参加いただきました。ここでそのダイジェストレポートを紹介いたします。(取材・文:西本俊三)
年頭所感――「一般社団法人日本きもの連盟」奥山功会長理事
はじめに「一般社団法人日本きもの連盟」奥山功会長理事からのご挨拶でスタートしました。
「一般社団法人日本きもの連盟」の奥山功会長理事が小売業の立場から中学校への和装教育運動ほか和装振興事業を推進していることや成人年齢対策の「二十歳の祝典国民推進会議」など「政府の機関がきもの業界に注目し、一つの団体として大きな役割を担ってきております。自店の取り組みだけでなくきもの業界全体の取り組みとしてぜひ皆さまのご加盟をお待ちしています」とのお話しがありました。
「2021年きもの小売業のあるべき姿とは?」――「福田呉服店(Kimonoしゃなり)」佐々木英典社長
続いて、「2021年きもの小売業のあるべき姿とは?」と題して、株式会社福田呉服店(Kimonoしゃなり)の佐々木英典社長の講演です。「コロナ禍で新しい行動変容が求められる中、〝顧客ロイヤリティ〟を維持する知恵が私たちには必要です」。「ウイズコロナからアフターコロナへデジタル化による生産性の向上・効率化」が必要とし、「昨年春以後、営業社員と店頭スタッフにiPadを支給しクラウド型顧客カルテを利用したアプローチ履歴管理、ショッピングクレジットのWeb申し込み完全移行、スプレットシートを活用したクラウド型の情報共有…公式サイトの全面リニュアルなど、平時で1年かかるところを半年で実現しました」とWeb活用による業務改善についてご紹介いただきました。
「対面営業の閉塞状態」を打破するためにーーPR現代 代表 下島仁
次に、PR現代 代表の下島仁がテーマ解説として、コロナ禍の中で小売業の最大の課題は「対面営業の閉塞状態」と指摘。ここまで、きもの専門店は、顧客との絆を大切にし、お客さまの記念日を応援するビジネスに注力し、また日々の努力によりコロナ禍にあっても健闘されてきました。しかし本当の正念場はこれから。この長期戦を乗り切るにはファンづくりのためのさらなる取り組みが大切!として次のような施策を紹介しました。
「新規客づくりとしてまずホームページを見込み客発見型のホームページにバージョンアップすること、リピーター客づくりとしてライン公式アカウントを活用すること。また、オンラインショップを開設し比来店でも店の商品やサービス情報が顧客に届く仕組みをつくること。2021年はアナログとデジタルを融合させたウェボリューションで基盤整備をバージョンアップすることが大事になってきます」。
ゲスト講演――「VERDE OLIVA(ヴェルデオリーヴァ)小林力社長「人材の採用・育成・社風づくりに関する動画マーケティング」
ゲスト講演では、「VERDE OLIVA」の小林力社長が「改革の一丁目一番地は『人の採用、育成環境、組織風土づくり』」「人材獲得競争を生き残るための動画マーケティング活用術」と題して「変化に対応していくには人材の組織体制の再構築にあります」と、次のように話していただきました。「権限、報酬、責任を明確化し、新卒・既卒・パートさんの採用、育成環境と定着組織風土づくり――この3つを会社の組織として取り組むことが大切。手順として、組織開発を経営目標に位置づけ、組織開発を意識改革にして発信していく」。その事例として、「佐沼屋呉服店」様の採用動画を紹介。動画マーケティングの重要性について述べていただきました。
「2021年ウェボリューションで顧客創造」ーーPR現代 きもの事業部 取締役 神山有史
後半では、PR現代きもの事業部取締役神山有史が「2021年ウェボリューションで顧客創造」をテーマに、「コロナ禍でも来店予約が入る続ける店の取り組み」を発表。オンラインでの予約が10倍以上に増えている新規客づくり(振袖)の事例を多数紹介。そのポイントとして、Webサイトのリニュアル・SEO対策、Web戦略構築・目的の明確化、Web運用チームづくり、運用計画・ブログ更新、来店予約の効果測定などの具体策をあげました。また、着付け教室については、「生徒さんが着付けを学ぶ場所というよりも、着物を着たくなり、着物ファンになるための場所」と位置づけ、「着付け専用Webサイトもしくは専用ブログを立ち上げ、着物の楽しさ、着ることで得られる素晴らしい体験を発信することが大事」と紹介。さらにきもの事業部が手がけてきたLINE公式アカウントや動画活用についても当社の担当プランナーから発表がありました。
ファン客づくりのための「7つのステップアップ管理」ーー「きぬや」桑田直宏社長
「リピーターづくり」の事例発表として、「きぬや(兵庫県姫路市)」の桑田直宏社長から同社長が15年の実績から積み上げてきたファン客づくりのための「7つのステップアップ管理」と「振袖ご購入のお客さまに真珠を買っていただく取り組み」について紹介していただきました。「『7つのステップアップ管理』は時間がかかることですが、当社ではこのプロセスにより着実に人が育ち販売が出来ていますので、これからもバージョンアップし続けたい」と思いを語っていただきました。
最後に、PR現代より「2021年はウェボリューションに取り組むべき大切な一年」とし、顧客づくりのための営業支援ツール「TSUNAGU」と、デジタルを有効に取り入れて成果を上げるための課題解決メニューが紹介され終了しました。
次回のきもの業界向けオンラインセミナーは6月16日(水)「きものDXセミナー」として開催いたします。どうぞご予定ください。
PR現代では、ウィズコロナ時代に適応したお客さまづくりに関するさまざまな課題解決メニューをご紹介しています。詳しくは担当までご相談ください。